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経営・管理ビザ改正で重視される6つのポイント
~「会社を作る」から「実際に経営する」時代へ~
令和7年10月17日から、経営・管理ビザの許可基準が大きく見直されました。
「資本金が3,000万円になった」という点だけが注目されがちですが、今回の改正の本質はそこではありません。
入管HPにある改正内容を読み込むと、「実際に事業を行っている会社かどうかを、これまで以上に重視する制度へ変わった」と感じとれます。近年では、経営・管理ビザを取得することだけを目的として会社を設立し、実際には事業実態がほとんどない、いわゆる「ペーパーカンパニー」が社会問題として報道されることもありました。今回の改正は、そのような事例を防止し、日本で継続的に事業を営む経営者を適切に受け入れることを目的とした制度改正であると考えられます。
それでは、改正で特に重要となる6つのポイントをご紹介します。
① 常勤職員を1名以上雇用すること
新基準では、日本人や永住者などの常勤職員を1名以上雇用することが求められます。なお、「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザを持つ外国人だけを雇用していても、この要件は満たしません。また、常勤職員とは、一般的に正社員として継続的に勤務し、雇用保険などの対象となる方をいいます。
② 事業規模(資本金等)は3,000万円以上
法人の場合は、資本金(または出資金)が3,000万円以上必要になります。従業員の給与や事務所の家賃などを合算して3,000万円とすることはできません。
一方、個人事業主の場合は資本金ではなく、
- 事業所の確保
- 設備投資
- 従業員給与
など、事業のために実際に投下している財産の総額によって判断されます。
③ 一定の日本語能力が必要
申請人本人、または常勤職員のいずれかが、JLPT N2相当(B2レベル)以上の日本語能力を有していることが求められます。日本の大学を卒業した方や、長期間日本で生活している方などは、試験以外の方法で認められる場合もあります。
④ 実現可能な事業計画書が必要
新規申請では、提出する事業計画書について、
- 実現可能であること
- 内容に具体性があること
- 合理的な計画であること
などが求められます。さらに、中小企業診断士、公認会計士、税理士など、経営に関する専門家による確認も必要になります。
⑤ 「経営者」として実際に経営していること
会社を設立しただけでは、経営・管理ビザの要件を満たすとはいえません。例えば、次のような場合は、経営者としての活動実態が十分ではないと判断される可能性があります。
〇自社の売上や財務状況を把握していない。
〇会社の業務や経営判断のほとんどを他人に任せ、自らはほとんど関与していない。
経営・管理ビザは、「会社を持っていること」ではなく、「日本で実際に事業を経営・管理していること」を前提とした在留資格です。経営者自身が、日常的に会社の経営に関与していることが重要です。
⑥ 事業の実態も確認されます
更新時には、
- 独立した事業所を確保しているか
- 税金や社会保険を適切に納付しているか
- 必要な営業許可・許認可を取得しているか
- 長期間日本を離れていないか
なども確認されます。つまり、「会社が存在する」だけではなく、日本で継続的に事業を営んでいることが重要になります。
まとめ
今回の制度改正は、単に資本金の金額を引き上げるためのものではありません。
事業の実態や経営への関与、法令遵守などを総合的に確認し、「日本で継続して事業を行う経営者」を適切に受け入れる方向へ制度が見直されたといえるでしょう。一方で、現在すでに経営・管理ビザで在留している方には経過措置も設けられています。制度改正によって直ちに更新が認められなくなるわけではありませんが、今後の更新や永住申請も見据え、早めに事業体制を整えておくことが大切です。当事務所では、経営・管理ビザの取得・更新に関するご相談を承っております。「現在の会社が新基準に対応できているか知りたい」「今後の更新に向けて準備を進めたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。

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