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特定技能2号の試験・合格要件を分野別に解説|2026年最新情報
特定技能1号で働いている外国人の中には、在留期間の上限がない「特定技能2号」への移行を目指している方も多いのではないでしょうか。
特定技能2号になるためには、原則として、各分野の特定技能2号評価試験などに合格するだけでなく、一定の実務経験を満たす必要があります。
この記事では、2026年8月6日現在の出入国在留管理庁の情報を基に、特定技能2号の対象分野と主な取得要件について解説します。
特定技能2号とは
特定技能2号は、特定産業分野において、熟練した技能を持つ外国人が働くための在留資格です。
特定技能1号との主な違いは、次のとおりです。
在留期間の上限がありません
特定技能1号は、原則として通算5年までしか在留できません。
これに対して、特定技能2号には在留期間の通算上限がありません。更新が認められる限り、日本で継続して働くことができます。
家族を呼び寄せることができます
特定技能2号外国人は、一定の要件を満たせば、配偶者や子を「家族滞在」の在留資格で日本に呼び寄せることができます。
ただし、父母や兄弟姉妹を家族滞在で呼び寄せることはできません。
受入れ企業による支援は義務ではありません
特定技能1号では、受入れ企業または登録支援機関による1号特定技能外国人支援計画の実施が必要です。
一方、特定技能2号では、1号特定技能外国人支援計画の作成や、登録支援機関による支援は義務付けられていません。
特定技能2号の対象となる分野
2026年8月現在、特定技能2号の対象となっているのは、次の11分野です。
- ビルクリーニング
- 工業製品製造業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
介護分野には、特定技能2号は設けられていません。
介護分野で長期的に働く場合は、介護福祉士国家試験に合格し、在留資格「介護」へ変更する方法が考えられます。
また、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業など、特定技能1号の対象であっても、現時点では特定技能2号の対象になっていない分野があります。
試験に合格するだけでは特定技能2号になれません
特定技能2号について、特に注意したいのが、試験に合格すれば自動的に特定技能2号になれるわけではないという点です。
多くの分野では、次の両方が必要です。
- 特定技能2号評価試験などに合格すること
- 現場での管理、指導、監督などに関する実務経験があること
そのうえで、受入れ企業との雇用契約を締結し、出入国在留管理局へ在留資格変更許可申請を行います。
試験に合格していても、実務経験を証明できなければ、特定技能2号への変更が認められない可能性があります。
分野別の主な試験と要件
1.ビルクリーニング分野
ビルクリーニング分野では、原則として、次の要件を満たす必要があります。
- ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験に合格すること
- 複数の作業員を指導しながら、現場を管理した実務経験があること
単に清掃作業を経験しただけでなく、他の作業員への指導や作業工程の管理などを行った経験が重要になります。
2.工業製品製造業分野
工業製品製造業分野では、対象となる業務区分に対応した試験への合格と、製造現場での実務経験が必要です。
主な要件は次のとおりです。
- 製造分野特定技能2号評価試験に合格すること
- ビジネス・キャリア検定3級に合格すること
- 日本国内に拠点を持つ企業の製造現場で、一定の実務経験があること
工業製品製造業では、技能試験だけでなく、ビジネス・キャリア検定が必要になる点に注意が必要です。
対象業務区分や試験の組合せについては、申請者が実際に従事する業務に応じて確認する必要があります。
3.建設分野
建設分野では、次のいずれかの試験または技能検定への合格が必要です。
- 建設分野特定技能2号評価試験
- 技能検定1級
さらに、建設現場において、複数の技能者を指導しながら工程を管理する「班長」などとしての実務経験が必要です。
建設分野では、試験合格に加えて、班長経験をどのような資料で証明するかが重要になります。
4.造船・舶用工業分野
造船・舶用工業分野では、業務区分に応じた次の試験などへの合格が必要です。
- 造船・舶用工業分野特定技能2号試験
- 技能検定1級
併せて、複数の作業員を指導しながら、作業工程を管理した実務経験が必要です。
溶接、塗装、鉄工など、従事する業務に対応した試験区分を確認する必要があります。
5.自動車整備分野
自動車整備分野では、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 自動車整備分野特定技能2号評価試験に合格すること
- 2級自動車整備士技能検定に合格すること
また、地方運輸局長から認証を受けた自動車整備工場で、一定期間の実務経験が必要です。
勤務先が認証工場に該当するかどうかも、事前に確認しておく必要があります。
6.航空分野
航空分野には、主に次の業務区分があります。
- 空港グランドハンドリング
- 航空機整備
それぞれ、対応する特定技能2号評価試験への合格と、現場で他の作業員を指導しながら業務を行った実務経験が必要です。
受験する試験は、実際に従事する業務区分に対応したものでなければなりません。
7.宿泊分野
宿泊分野では、原則として、次の要件を満たす必要があります。
- 宿泊分野特定技能2号評価試験に合格すること
- 複数の従業員を指導しながら、宿泊施設で一定期間勤務した経験があること
宿泊分野の業務には、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどが含まれます。
単に接客業務を経験しただけではなく、他の従業員に対する指導や業務管理の経験が求められます。
8.農業分野
農業分野には、次の2つの業務区分があります。
- 耕種農業
- 畜産農業
特定技能2号へ移行するには、従事する業務に応じた農業技能測定試験2号への合格が必要です。
また、農業現場での作業経験に加え、複数の作業員を指導しながら、農作業の工程を管理した経験などが必要になります。
耕種農業で働く方は耕種農業の試験、畜産農業で働く方は畜産農業の試験を受験します。通常、両方の試験に合格する必要はありません。
9.漁業分野
漁業分野には、次の2つの業務区分があります。
- 漁業
- 養殖業
漁業に従事する方は「2号漁業技能測定試験(漁業)」、養殖業に従事する方は「2号漁業技能測定試験(養殖業)」を受験します。
通常は、実際に従事する業務区分の試験に合格すればよく、漁業と養殖業の両方の試験を受ける必要はありません。
また、試験合格に加えて、次のような実務経験が必要です。
- 漁業の場合、漁船上で複数の作業員を指導しながら、操業を管理した経験
- 養殖業の場合、養殖現場で複数の作業員を指導しながら、作業工程を管理した経験
漁業分野では、日本語能力試験N3以上などの日本語能力も求められます。
10.飲食料品製造業分野
飲食料品製造業分野では、原則として、次の要件を満たす必要があります。
- 飲食料品製造業特定技能2号技能測定試験に合格すること
- 複数の従業員を指導しながら、製造工程を管理した実務経験があること
食品製造の作業経験だけでなく、衛生管理、品質管理、工程管理、人員配置などに関する経験が重要になります。
11.外食業分野
外食業分野では、原則として、次の要件を満たす必要があります。
- 外食業特定技能2号技能測定試験に合格すること
- 日本語能力試験N3以上に合格すること
- 複数の従業員を指導しながら、店舗管理を補助した実務経験があること
外食業分野では、調理や接客の技能だけでなく、店舗運営に関する知識も求められます。
また、漁業分野と同様に、日本語能力試験N3以上などの日本語能力が必要です。
日本語能力試験はすべての分野で必要ですか
特定技能2号について、すべての分野で一律に日本語能力試験N3が必要なわけではありません。
2026年8月現在、特に次の分野では、日本語能力試験N3以上などの要件が設けられています。
- 漁業分野
- 外食業分野
その他の分野についても、試験問題が日本語で出題される場合があり、現場で指導や管理を行うための日本語能力が実質的に必要になります。
申請前には、受験する試験の実施要領と、各分野の運用要領を確認することが大切です。
実務経験はどのように証明しますか
特定技能2号の申請では、試験の合格証明書だけでなく、実務経験を証明する資料の提出が必要になります。
一般的には、次のような資料を準備します。
- 実務経験証明書
- 雇用契約書
- 労働条件通知書
- 組織図
- 業務分担表
- 職務内容が分かる資料
- 賃金台帳
- 出勤簿
- 指導または管理していた作業員の人数が分かる資料
- 班長、リーダー、主任などの役職が分かる資料
ただし、単に「リーダーとして勤務していた」と記載するだけでは、十分な証明にならないことがあります。
どのような業務を担当し、何人の作業員を指導し、どのように工程や安全、品質などを管理していたのかを、具体的に説明することが重要です。
試験合格前から実務経験の資料を整えておきましょう
特定技能2号を目指す場合、試験に合格してから実務経験の証明方法を考えるのではなく、特定技能1号で働いている段階から資料を整えておくことをおすすめします。
例えば、外国人本人に指導や管理を担当させる場合には、次の点を明確にしておくとよいでしょう。
- いつから指導業務を担当したか
- 何人の作業員を指導したか
- どのような作業を管理したか
- 作業計画や人員配置を行ったか
- 安全管理や品質管理を担当したか
- 問題が発生した際にどのように対応したか
社内での役割を明確にし、辞令、組織図、業務日報などを残しておくことが、後の申請資料の作成にもつながります。
合格しても在留資格が自動的に変更されるわけではありません
特定技能2号評価試験などに合格しても、自動的に在留資格が特定技能2号へ変更されるわけではありません。
試験合格後、次のような点を確認したうえで、在留資格変更許可申請を行います。
- 申請者本人が必要な技能水準を満たしているか
- 必要な実務経験があるか
- 受入れ企業が分野ごとの基準を満たしているか
- 報酬が日本人と同等以上であるか
- 社会保険や税金などが適正に取り扱われているか
- 分野別協議会への加入などが行われているか
- 実際の仕事内容が特定技能2号の対象業務に該当するか
試験合格は重要な要件ですが、在留資格変更許可申請の審査では、本人と受入れ企業の両方が確認されます。
まとめ
特定技能2号になるためには、原則として、分野ごとの試験に合格し、一定の指導・管理経験を証明する必要があります。
重要なポイントは、次のとおりです。
- 特定技能2号の対象は、2026年8月現在11分野
- 試験に合格するだけでは変更できない
- 多くの分野で、複数の作業員を指導・管理した経験が必要
- 漁業と養殖業など、業務区分ごとに試験が分かれている場合がある
- 漁業と外食業では、日本語能力試験N3以上などが必要
- 実務経験を証明する資料を早い段階から準備することが重要
- 試験合格後も、入管への在留資格変更許可申請が必要
特定技能2号の要件は、分野や業務区分によって異なります。
また、制度や試験実施要領が変更される場合もありますので、受験や申請を検討する際は、出入国在留管理庁および各分野を所管する省庁の最新情報を確認してください。
当事務所では、特定技能2号への変更に向けた実務経験の確認、必要資料の整理、受入れ企業の要件確認、在留資格変更許可申請までサポートしています。
「試験には合格したが、実務経験をどのように証明すればよいか分からない」「自社で特定技能2号へ移行できるか確認したい」という場合は、お気軽にご相談ください。
※本記事は、2026年8月6日現在の出入国在留管理庁および関係省庁の公表情報を基に作成しています。

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