外食業の特定技能2号が1,000人突破―それでも1号も増え続けている理由

特定技能制度では、外食業も特定技能2号の対象分野となっています。

では、2号への移行が進むことで、外食業の特定技能1号は減っているのでしょうか。

出入国在留管理庁の統計を時系列で比較すると、興味深い動きが見えてきます。

特定技能2号は「9人」から「1,056人」へ

外食業の特定技能2号在留外国人数は、

令和6年6月末 9人
令和6年12月末 105人
令和7年6月末 510人
令和7年12月末 1,056人

と推移しています。

わずか1年半で、9人から1,056人まで増加しました。

特に令和7年6月末の510人から12月末には1,056人となり、半年間で2倍以上に増えています。

外食業でも、特定技能1号から経験を積み、2号へとキャリアアップする流れが本格的に始まっていることがうかがえます。

では、特定技能1号は減ったのか?

ところが、1号の数字を見ると少し意外な結果になります。

外食業の特定技能1号は、

令和6年6月末 20,308人
令和6年12月末 27,759人
令和7年6月末 35,771人
令和7年12月末 43,869人

と推移しています。

2号が急増しているにもかかわらず、1号も一貫して増えています。

令和6年6月末から令和7年12月末までの1年半で、1号は約2.16倍になりました。

したがって、少なくともこの期間については、

「2号への移行が進んだため、外食業の1号が減少している」

という動きは統計上確認できません。

「入口」と「その先」が同時に拡大している

むしろ現在の外食業では、二つの動きが同時に起きていると考えた方がよさそうです。

一つは、新たに特定技能1号として外食業で働く外国人が増えていること。

もう一つは、経験を積んだ1号外国人の中から、2号へ進む人が増えていることです。

つまり、

特定技能1号=外国人材の入口

から、

特定技能2号=長期的なキャリア形成

へとつながる道筋が、外食業でも少しずつ形成されていることが統計から見えてきます。

外食業の2号はすでに1,000人を突破

令和7年12月末現在、特定技能2号全体の在留外国人数は7,955人です。

そのうち外食業は1,056人。

2号全体の約13.3%を外食業が占めるまでになりました。

まだ特定技能1号43,869人と比べれば2号は少数ですが、増加のスピードを見ると、今後注目すべき分野の一つです。

「外国人を採用する制度」から「外国人がキャリアを築く制度」へ

特定技能制度を見る際、これから重要になるのは「何人受け入れたか」だけではないのかもしれません。

1号として働き始めた外国人が経験を積み、技能を高め、2号へ進む。

企業側も外国人を一時的な人手不足対策として採用するだけではなく、長く働く人材として育成していくことが求められるようになります。

外食業で1号と2号が同時に増えている現在の数字は、特定技能制度が「外国人を受け入れる制度」から「外国人が日本でキャリアを築く制度」へ変化していく過程を示しているのかもしれません。

今後も1号と2号の人数がどのように推移するのか、継続して確認していく必要があります。

※本記事は、出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和6年6月末、令和6年12月末、令和7年6月末、令和7年12月末)」をもとに作成しています。

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