飲食料品製造業の特定技能2号が2,251人へ―わずか1年半で急拡大

特定技能2号の動きを見ていくと、非常に大きな変化が起きている分野があります。

その一つが「飲食料品製造業」です。

出入国在留管理庁の統計によると、飲食料品製造業で働く特定技能2号外国人は、令和7年12月末現在で2,251人となりました。

時系列で見ると、その伸びの大きさがよく分かります。

令和6年6月末 11人
令和6年12月末 158人
令和7年6月末 821人
令和7年12月末 2,251人

令和6年6月末には、わずか11人でした。

それが1年後には821人、さらに半年後には2,251人まで増えています。

特に令和7年6月末から12月末までの半年間では、821人から2,251人へ約2.7倍になりました。

飲食料品製造業で、特定技能2号への移行が本格的に進み始めていることが分かります。

特定技能2号全体の4人に1人以上が飲食料品製造業

令和7年12月末現在、特定技能2号外国人は全体で7,955人です。

そのうち飲食料品製造業は2,251人。

計算すると、特定技能2号全体の約28%を飲食料品製造業が占めています。

つまり、現在の特定技能2号外国人のおよそ4人に1人以上が飲食料品製造業で働いていることになります。

2号制度の今後を考えるうえで、非常に重要な分野になってきました。

では、1号は減っているのか?

2号がこれほど急速に増えていると、

「1号から2号への移行が進んで、1号は減っているのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、実際の統計はそうなっていません。

令和7年12月末現在、飲食料品製造業の特定技能1号外国人は93,393人です。

特定技能1号全体382,341人の中でも、非常に大きな割合を占めています。

つまり、飲食料品製造業では2号への移行が急速に進む一方で、1号にも引き続き非常に多くの外国人が在留しています。

現在のところ、

「2号が増えたから1号がいなくなる」

という単純な関係ではありません。

むしろ、新たな1号人材を受け入れながら、経験を積んだ人材が2号へ進んでいくという二つの流れが並行して進んでいると考えられます。

なぜ2号への移行が重要なのか

特定技能1号には、原則として通算5年という在留期間の上限があります。

これに対して特定技能2号には、在留期間の通算上限がありません。

要件を満たして更新を続けることで、日本で長期間働くことが可能になります。

また、一定の要件を満たせば、配偶者や子の帯同も可能になります。

そのため企業にとっても、1号外国人を単なる一時的な労働力として考えるのではなく、

1号で採用する → 経験を積む → 技能を高める → 2号を目指す

という中長期的な人材育成を考えることが重要になってきます。

「採用」だけでなく「定着・育成」へ

飲食料品製造業の特定技能2号が、

11人

158人

821人

2,251人

と増えてきたことは、制度が新しい段階に入っていることを示す数字でもあります。

これまで特定技能については、「外国人をどう採用するか」が注目されることが多くありました。

しかし、これからは、

「採用した外国人に長く働いてもらうにはどうするか」

「1号から2号へ進める人材をどのように育成するか」

という視点も重要になります。

飲食料品製造業における2号外国人の急増は、特定技能制度が「受入れ」だけではなく、外国人材の定着とキャリア形成を考える制度へと変化していることを示す一つの動きとして、今後も注目していきたいところです。

※本記事は、出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和6年6月末、令和6年12月末、令和7年6月末、令和7年12月末)」をもとに作成しています。

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