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外国人を知らずに不法就労させたらどうなる?―企業が知っておきたい「不法就労助長罪」
外国人を採用するとき、企業が特に注意しなければならないのが不法就労です。
「不法就労」と聞くと、不法滞在している外国人を働かせるケースを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実際にはそれだけではありません。
有効な在留カードを持っている外国人であっても、認められていない仕事をさせることで不法就労になる場合があります。
ハローワークの「外国人雇用Q&A」では、不法就労となるケースを大きく3つに分けて説明しています。
不法就労になる3つのケース
1.働く許可を受けずに働く
例えば、
「留学」の在留資格を持つ留学生が、資格外活動許可を受けずにアルバイトをする場合
「短期滞在」の在留資格で日本にいる外国人が働く場合
などです。
留学生だからアルバイトができるのではなく、原則として資格外活動許可を受けていることが必要です。
そのため、留学生をアルバイトとして採用する企業では、在留資格だけでなく資格外活動許可の有無についても確認する必要があります。
資格外活動許可の有無は、在留カードの裏面や資格外活動許可書によって確認できます。
2.在留資格がない、または在留期間を過ぎて働く
不法入国や不法残留、いわゆるオーバーステイの外国人が働く場合です。
企業が外国人を雇用するときには、在留カードなどによって、
在留資格だけでなく在留期間も確認すること
が重要です。
外国人の在留資格と在留期間について、在留カード等で確認できます。
3.認められた範囲を超えて働く
企業にとって特に注意したいのが、このケースです。
ハローワークのQ&Aでは、
外国料理店の調理人として働くことを認められた外国人が、工場で労働者として働く
という例が挙げられています。
つまり、
在留資格がある
在留期限も切れていない
それだけでは十分ではありません。
その外国人が、実際に担当する仕事内容まで在留資格で認められているかを見る必要があります。
これは外国人雇用では非常に大切なポイントです。
「在留カードを持っていたから大丈夫」ではありません
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っている外国人を採用する場合を考えてみましょう。
在留カードに「技術・人文知識・国際業務」と書いてあるからといって、その会社のすべての仕事を自由に担当できるわけではありません。
予定している仕事内容が、その在留資格に該当する活動なのかを確認する必要があります。
特に転職の場合、
「前の会社で働くことができていたから、うちの会社でも大丈夫だろう」
と考えることには注意が必要です。
会社が変われば、当然仕事内容も変わります。
「就労資格証明書」とは、例えば転職の場合、その会社で予定している活動が在留資格に該当することを証明してもらうことができる制度のことです。
なお、就労資格証明書がなければ働けない、という意味ではありません。
大切なのは、現在持っている在留資格で、新しい会社の仕事をすることができるかを確認することです。
不法就労させた企業には罰則があります
外国人本人だけではなく、不法就労させた企業側にも責任が生じる場合があります。
不法就労となる外国人を雇った場合や、外国人に不法就労活動をさせたり、あっせんしたりした場合には、不法就労助長罪により、
3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金
に処せられます。
外国人本人についても、不法就労や不法滞在によって退去強制や罰則の対象となる場合があります。
企業にも外国人本人にも、大きな影響を与える問題です。
不法就労を防ぐため、企業は何を確認すればよい?
外国人を採用するときには、少なくとも次のような点を確認しておくことが大切です。
- 現在の在留資格
- 在留期限
- 資格外活動許可の有無
- 実際に担当してもらう仕事内容
- その仕事内容が現在の在留資格で認められているか
- 「特定活動」の場合は指定書の内容
特に「特定活動」は、同じ在留資格名でも認められている活動が一人ひとり異なる場合があります。
「特定活動」の外国人については、旅券に添付される「指定書」によって就労の可否を確認することができます。
外国人を採用するときは「カード」だけでなく「仕事」を見る
外国人雇用で一番避けたいのは、
「在留カードを確認したので大丈夫だと思っていた」
という状態です。
在留カードの確認はもちろん必要ですが、本当に重要なのは、
その外国人が、その会社で、その仕事をすることができるのか
という確認です。
例えば、
「転職してきた外国人を採用する」
「これまでと違う部署に配置する」
「仕事内容を変更する」
「留学生をアルバイトから正社員として採用する」
といった場合には、在留資格との関係を改めて確認しておく必要があります。
外国人採用では、採用してから問題が分かるよりも、採用前に仕事内容と在留資格を確認する方が、企業にとっても外国人本人にとっても安心です。
参考資料:厚生労働省・大阪労働局職業安定部職業対策課/ハローワーク「外国人雇用Q&A」
同資料では、不法就労の具体例だけでなく、在留カード、資格外活動許可、指定書、就労資格証明書などによる確認方法についても整理されています。
※在留資格ごとに認められる活動や個別の就労可否については、具体的な仕事内容や申請人の状況により判断が異なります。実際の採用時には、最新の制度・取扱いをご確認ください。

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