民泊のルールは今後どうなる?国が「旅館業・特区民泊」の実態調査を実施【2026年最新】

民泊をめぐる制度や運用については、近年、さまざまな見直しや議論が行われています。

そのような中、観光庁は令和8年度事業として「民泊サービスの適正化に向けた旅館業及び特区民泊に関する実態調査」を実施します。2026年8月に企画競争が公示され、その後、9月24日には企画競争の実施結果が公表されました。

経営・管理ビザの要件が見直される以前、大阪では、外国人が日本で事業を始める際の選択肢の一つとして特区民泊が選ばれるケースも多く、特区民泊と経営・管理ビザには強い結びつきがありました。

現在もその関係は深い一方、経営・管理ビザを取り巻く環境の変化などを背景に、民泊施設を手放したり、事業の継続を見直したりする外国人経営者も見受けられるようになっています。

大阪の民泊・宿泊事業は、訪日外国人旅行者を受け入れる「観光」の側面だけでなく、日本で事業を営み、生活する外国人とも深く関わっています。

そのため、民泊や旅館業を含む宿泊業が今後どのように変化していくのかは、訪日観光客だけでなく、日本に中長期で在留する外国人や外国人経営者にとっても無関係ではありません。

今回の観光庁による実態調査が、今後の民泊制度や宿泊業のあり方にどのようにつながっていくのか、引き続き注目していきたいところです。

旅館業と特区民泊が調査対象に

今回の調査で注目したいのは、住宅宿泊事業法によるいわゆる「新法民泊」だけではなく、「旅館業」と「特区民泊」が明示的に調査対象となっていることです。

宿泊施設を営業する方法には、大きく分けると、

・旅館業法に基づく旅館・ホテル営業、簡易宿所営業
・国家戦略特別区域法に基づく特区民泊
・住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業(新法民泊)

などがあります。

それぞれ根拠となる法律や営業要件が異なります。

民泊を取り巻く環境は変化しています

訪日外国人旅行者の増加などに伴い、宿泊施設の需要が高まる一方、民泊については近隣住民とのトラブル、騒音、ごみ、緊急時の対応、適切な施設管理なども重要な課題となっています。

特区民泊や旅館業の許可・認定を取得した後も、適切な運営を継続することが求められます。

今回、観光庁が「民泊サービスの適正化」という観点から旅館業と特区民泊の実態調査を行うことは、今後の民泊制度や運用を考えるうえでも注目されます。

ただし、現時点では、この調査が直ちに旅館業や特区民泊の制度変更を意味するものではありません。

今後、調査結果や、それを踏まえた国の対応が公表されるかどうかを継続して確認していく必要があります。

民泊は許可・認定を取って終わりではありません

民泊や旅館業では、物件を決めてから「この建物では営業できなかった」ということがないよう、事前確認が非常に重要です。

用途地域、建築基準法、消防法、旅館業法、自治体の条例、近隣対応など、複数の制度を確認する必要があります。

また、営業開始後も宿泊者名簿の管理、苦情対応、緊急時対応など、適切な運営体制を維持する必要があります。

これから民泊や旅館業を始める方は、物件の契約や購入をする前の段階から、営業可能性を確認しながら計画を進めることをおすすめします。

当事務所でも、今後公表される国や自治体の情報を確認しながら、民泊・旅館業に関する情報をお伝えしていきます。

【出典】
観光庁「企画競争実施の公示―民泊サービスの適正化に向けた旅館業及び特区民泊に関する実態調査」
観光庁「企画競争実施結果」(最終更新2026年9月24日)

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